
【概要】
携帯電話とは無線を利用した電話・通信を提供するサービスのことを指します。
※サービスを提供する事業者を携帯通信事業者・携帯会社・通信会社やキャリアなどと呼ばれています。
実際にサービスを利用するために必要な電話機のことを携帯電話機と呼びます。
※携帯電話機のことを端末・ケータイ・スマホなどと呼ぶことも多くあります。
【携帯電話機が通信できる仕組み】
■発着信(音声通話の仕組みの概略図)
①音声はデジタルデータに変換され、携帯電話機から電波として射出されます。
②最寄りの無線基地局でデータを受信すると、有線回線を用いて交換局などを経由し、着信側の設備までデータが届けられます。
③着信側の設備(固定回線であれば収容局等・携帯電話であれば着信側の最寄り基地局)にデータ(音声をデジタル化したデータ)が到着します。
④収容局または無線基地局は届いたデータを着信側の電話機へ伝え、音声をデジタル化したデータは着信側の電話機でアナログ化され、音声としてスピーカーから聞こえるようになります。

※着信側がメタル電話(アナログ回線)の場合は経路の途中でデジタルデータをアナログ化(変換)されて伝達されます。
■インターネット接続の概略図
携帯電話機における、インターネットによるデータの送受信は最寄りの基地局経由で携帯通信事業者の交換機・サーバーを通し行われています。

【携帯電話機の種類】
現在(2020年)、主流である携帯電話機は次のとおりです。
■スマートフォン
フィーチャーフォンとくらべ高機能化され、さまざまな機能(アプリ)を追加することが可能になり、普段の便利な生活に必要不可欠となっています。
また、画面の割合が本体の大きさの殆どを占めることと、操作が画面をタッチする方式に変わった点は、スマートフォンが普及する前の携帯電話と異なる点が大きな特徴です。
日本を含めた世界のスマートフォンOSシェアはAndroid・iOSの2強であり、操作方法や機能面についても標準化されつつあります。

■フィーチャーフォン(ガラケー)
フィーチャーフォンとは通話機能を主な機能としており、その他に高機能なカメラ・ワンセグ・おサイフケータイなど特徴的な機能を搭載している携帯電話機です。
また、フィーチャーフォンのメーカーは携帯通信事業者独自のサービスを活用できるよう、携帯通信事業者毎に設計していました。
現在はスマートフォンにシェアを多く奪われており、スマートフォンへの移行促進により、利用者も年々減っています。
フィーチャーフォンはガラケーとも呼ばれています。
ガラケーとはガラポガスケータイの略です。
ガラポガスの意味として「ガラパゴス諸島独特の生物進化」になぞられており、日本の携帯電話機も日本独自の進化を遂げたことより、ガラケーと呼ばれています。
現在はスマートフォンOSのひとつであるAndroidをベースとしたガラホに切り替わりつつあります。

■特定の機能のみ利用することのできる電話機
児童向けに特定された機能に限られた携帯電話機や、2台目需要などで電話と最低限の機能を搭載した携帯電話機です。

【携帯電話の通信で使われる方式】
現在日本国内で使われている携帯通信方式は次のとおりです。
・3G
W-CDMA / CDMA2000
・LTE / 4G
・5G
・PHS(厳密には携帯電話とは異なります。)
【日本における携帯通信事業者の形態】
自社で通信設備や無線基地局を運営する「MNO(移動体通信事業者)」と
MNOの設備を借りて利用者に提供する「MVNO(仮想移動体通信事業者)」の2つの形態があります。
MVNOは2014年〜2015年頃より話題が出始めて、回線利用料金が大手通信事業者より安いことから「格安SIM」などと呼ばれています。