【概要】

(エヌエフシー)とはNear field communication(ニアーフィールドコミュニケーション)の略語です。
和訳すると近距離無線通信です。
NFCとは近距離無線通信の複数の規格を内包している呼称であり、世界的な規格です。
NFCに内包されている規格と日本における使用例は次のとおりです。

使用例の通り、非接触ICカードに様々な情報を書き込んで保存したり、逆にICカードに保存された情報を読み取ったりすることが主な利用目的となっています。

この規格を利用する場面として、物理的なICカード(タグ)本体やその読み取り・書き込み(リーダライタ)機の他に、携帯電話機(スマートフォン)においても、この技術を用いた機能やサービスがあります。

 

【特徴】

NFCの特徴として、概要にも記載したとおり、近距離において無線で通信ができることです。
携帯通信回線・Wi-FiBluetoothも無線通信の一つですが、NFCは10cm程度の範囲で通信を行うことが原則となります

【携帯電話におけるNFCの活用】

携帯電話機(スマートフォン)ではNFCを活用して様々な機能を利用することができます。

■決済機能

Apple Pay・Google Payやおサイフケータイなどのサービスを使うことにより、決済機能が利用できます。
代表的な決済手段としてTypeA/B規格を利用したクレジットカードのコンタクトレス決済、Type-F(Felica)規格を利用したSuica・やEdyなどのの電子マネーやiDQUICPayがあります。

携帯電話のNFC機能(Type-F)を使った支払い時のイメージ

■NFCタグへの書き込み・読み取り・書き換え

NFCタグ(ICタグ)と通信を行い、書き込み・読み取り・書き換えができます。
利用例としてNFCタグと対応アプリケーションを利用することで、自動的に〜をするなどの動作をNFCタグに書き込み、携帯電話機をNFCタグにかざすことで、書き込んだ動作を自動的に動作させることができます

代表的な例として、「NFCタグを読み取ったら、ブラウザを開き、指定したURLへ接続する」などが挙げられます。

駅に掲載している地図にNFCタグを設置し、携帯電話かざすことで近隣情報や広告を載せたWEBページへ自動的にアクセスできる。(このタグは通常手段では書き換えがロックされている)
出典: 株式会社ぐるなび レッツエンジョイ東京 編集タイアップ広告3頁
https://adguide.enjoytokyo.jp/download/tie_up2016.pdf

 

■NFCによるBluetooth機器との接続(ペアリング)

Bluetooth機器にNFCペアリング機能がある場合、NFCに対応した携帯電話機などの端末とかざすことで自動的に接続(ペアリング)することができる機能があります。
従来の場合、それぞれの機器を接続待機状態にして、ペアコードの確認などをしなければ接続が成立しませんでしたが、この煩雑な接続手順を省略でき、接続までの時間が大きく短縮(ほぼ即時)したことが大きな特徴です。
ただしこの機能はiPhoneでは利用することができません。

出典:NFCによるBluetooth®機器のペアリングーBOSE
https://www.bose.co.jp/ja_jp/support/article/pairing-your-bluetooth-device-with-nfc.html

 

■Android Beam(アンドロイドビーム)を使ったデータ共有

この機能はAndroid※を搭載したNFCに対応する携帯電話機に限り利用できる機能となります。
この機能に対応する携帯電話機同士をかざすことで、写真やWEBページのURLなどの共有を簡単に行うことができます。
※対応バージョンはAndroid 4.0〜9 (Andriod10でこの機能は廃止)

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