【はじめに】

こんにちは。
世間では"ドコモが激安な価格(特別価格)でiPhoneを販売する際の条件として、iPhoneの外箱に氏名の記入や店舗印を押印する"事象について多く取り上げられています。

この事象は、特別価格で購入したiPhoneを転売することが横行しており、少しでも商品価値を下げることで、転売目的で購入するケースを減らしたいという思惑が働いているとのことです。

この取組は総務省のワーキンググループの一部の構成員も肯定的な意見を出していますが、そもそも転売することで月々の通信費用を差し引いてもプラス収益となるという謎の端末価格設定は問題視されていません。(不思議な話ですね。)

さて、そんなことはさておき、金額の大小問わず、自身が購入したiPhoneの外箱に「記名」や保証印でもない「店舗印」を押印されることは、あまり気分の良いものでは無いと思います。

今回はiPhone13の外箱に擬似的な「店舗印相当の押印」と「記名」を行い、どうやって消していくかを解説していきます。

あくまでも実験的内容のため、紹介した方法を実際に試みたことによる損害・損失に関してスマ辞書は一切責任を負いません。
また、薬剤を使用する行程では、瓶などに書かれた注意事項をよくお読みになり、物損や災害を起こさないように注意しましょう。

【前提:今回用意したiPhone13の記名押印済み外箱】

■記名・押印に使用した物

・油性ペン(ゼブラ社のマッキー)で記名
・店舗印の代わりに、油性顔料インクでスタンプ押印
(店舗印に使われるスタンプがシャチハタ社のXstamperと仮定して、同メーカーの普通紙向け押印スタンプ台を使用)

■記名・押印を行った箇所

SNSなどで見かける記名・押印済みiPhoneの外箱の写真を参考に、蓋の表・蓋の裏・台座の表(IMEIシール箇所)に記名・押印を行いました。

【用意するものと諸注意】

次のものを事前に用意しておきましょう。

・十分な量のティッシュペーパー
※可能であれば、分厚いキッチンペーパーなどが良いです。
※水溶性のトイレットペーパーの使用は避けてください。

・換気ができる部屋
使用する薬剤によっては吸い込むことで気分が悪くなったり、呼吸器に悪影響を与えることがあるため、風通しの良い十分に換気のできる場所で作業をしましょう。

・除光液(アセトン)または、無水エタノール

・ゴム手袋

【記名押印除去にはアセトン(除光液・ネイルリムーバー)が最適解】

結論から言うと、前提で用意した環境であれば、アセトン(除光液・ネイルリムーバー・エナメルリムーバーに含有)を使って記名押印箇所を消すことがおすすめです。
ただし、台座のIMEIシール箇所にアセトンを使用した場合、印刷内容が落ちてしまうため、細心の注意が必要です。

※備考

除去に使う薬剤は箱に直接かけることはせず、ティッシュペーパーなどに浸し、よく絞った上で清掃に用いましょう。
②一度で記名・店舗印が落ちない場合は、新たに薬剤を浸したティッシュペーパーを使って、優しくこすりましょう。

・IMEIバーコード箇所が消えてしまうため、除去時はマスキングテープ等で防護処理をしておきましょう

・除去前

・除去中

・除去後

しっかりと押印・記名を消すことができました。

【いろんなもので店舗印・記名が消すことができるか試してみた】

■無水エタノール

無水エタノールは除光液同様、押印・記名を消すことができました。

■消毒用エタノール

除光液や無水エタノールより除去の速度は劣りますが、こちらも問題なく押印や記名を落とすことができました。

■ベンジン

押印の顔料インクを薄くすることはできましたが、油性ペンの記名を消すことはできませんでした。

■水

押印の顔料インクを薄くすることはできましたが、油性ペンの記名を消すことはできませんでした。

■食器用洗剤

押印の顔料インクを除去することはできましたが、油性ペンの記名を消すことはできませんでした。

【消せないパターン】

次のパターンの場合、記名・押印を消すことはできませんでした。

・ボールペンで記名を行った場合
→筆跡が残ります。

・非撥水領域に店舗印押印、記名を行った場合
→紙部分にインクが浸透し、完全除去ができません。

【おわりに】

iPhoneなどの人気機種に限って割引施策を受けるにあたって記名が必要という条件については、疑問に思っております。
NTTドコモの広報によると、通常使用をした後に、売却をする方への影響は限定的とされているようです。

「真にご利用されて二次流通されたいお客様にとって不利益になるのではと社内的な議論もありました」と懸念もあったが、新品とは違い中古品は端末の状態が重視されるため「影響は限定的と考えています」としている。

J−CASTニュース https://www.j-cast.com/2022/06/06438806.html?p=all
2022年6月6日配信ードコモ、「転売ヤー」対策強化 スマホの箱に名前記入へ...iPhoneなど人気機種対象

しかしながら、現実はそうではなく、中古スマートフォン買取店舗では、付属品の欠品は減額の対象となることが記載されており、広報担当者の読みははかなり狭い視野であり、自社の「いつでもカエドキプログラム」などを元に考えられていることが伺えます。

箱も立派な付属品 依頼する買取事業者によっては減額が入るケースも多い


そもそも、「端末分離となった今、端末の大幅値引きが堂々と横行していることに、そもそもの問題があるにも関わらず、論点ずらし的発想だなあ」とスマ辞書ライターは思いました。
まずは人が買うものである商品を汚すという行為がなくなることを切に願うばかりです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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