この記事は2023年7月10日に追記されました。
【はじめに】
昨今の取り巻く情勢により、携帯通信会社も独自の「認定中古品(Certified | 読み:さーてぃふぁいど)」を取り扱いするようになってから1年ほど経過しました。
成果報酬型の広告とともに、お得に携帯電話を購入する方法を掲示しているWEBページ・SNSにおいて、これらの「認定中古品(Certified)」は次のように評されています。
"一定の品質が期待できるので、良質な中古スマホをお得な価格で購入できます。"
(※◯は携帯通信会社の社名やブランド名)
"○○○○○が整備しているという安心感"
"○○○○○が認定した中古品"
さて、ここからが本題です。
スマ辞書ライターも「認定中古品(Certified)」を安く購入できる機会があったため、実際に購入をしてみたところ、大ハズレ品を当ててしまいました。
どのような製品が届いたのか、その後どのような対応を求めたかをまとめていきます。
(おことわり)
この記事は「認定中古品(Certified)」はハズレが多いなどを伝えたいわけではありません。
「認定中古品(Certified)」は"ほとんど無傷でバッテリー等の状態も良好"な、大当たり品もあれば、"外装上に傷や落ちない汚れがあるものの、予め告示されている品質限度内で問題なく動作する"品もあります。
「認定中古品(Certified)」を購入した後、予め告示されている品質限度内なのか、限度外であるかを商品到着後の早い段階で察知して、不利益を被ることのないよう注意喚起の意味で執筆しています。
この記事記載の価格や相場感については2023年6月時点の内容となります。
【何を購入したのか? どのような品質が想定されるか?】
■何を購入したのか?
スマ辞書ライターが購入したのは、ワイモバイルオンラインストアで販売されている「iPhone11 128GB ホワイト(ソフトバンク認定中古品)」です。
大幅値下げが入り、機種変更の手続きでも税込22,600円で購入できるということで購入しました。
大手の中古スマホ販売店において、通常中古品は最安値でも40,000円は超える(2023年6月時点)ため、かなりお得に購入できることがお分かりいただけるかと思います。
■どのような品質の中古品が届くのか?
ソフトバンク認定とはいえ中古品であるため、新品や未使用品と比べても外装状態やバッテリー性能などの品質については劣ることは明記されています。
https://www.softbank.jp/mobile/products/softbank-certified/?#notice
品質については、次の通り記載されています。
・SoftBankで販売したiPhoneをリユースした商品で、新品ではありません。
・メーカー保証はありません。弊社の無料保証の対象となる場合を除き、故障時は有償での修理となります。
・検査ツールによる機能確認を実施しています。バッテリー残量80%以上、基本機能及び接続機能ともに検査済みの端末のみ販売します。
・端末外観の検査を実施し、専門業者によるクリーニング実施済みの端末となります。しかしながら、リユースした商品となるため、軽微な傷、薄いかすり傷があり、ある程度の使用感がみられる場合があります(外装の傷、打痕などは無料保証の対象外となります)。
・ACアダプタ・USBケーブル・イヤフォンなどの同梱はありません。
【どのような品が届いたか?】
ここからは実物の写真とともに、どのような品(ハズレ品)が届いたかをお示しします。
「品質限度内と思われる状態」と「品質限度外と思われる状態」に分けて写真と見解を載せています。
■品質限度内と思われる状態について
WEBページに予め記載されている「軽微な傷・汚れがあります」の範囲内であると思われる状態
・画面上の傷の状態
細かいかすり傷が全体的に見受けられます。
品質限度内であると考えます。
・フレーム周りの打痕
打痕については多くなく、許容とも思える程度でした。
■品質限度外と思われる状態について
WEBページに予め記載されている「軽微な傷・汚れがあります」の範囲外であると思われる状態(=ちょっとこれを通常中古品として納品されるのはキツイなという主観も含まれます)
・フロントパネルのヒビ・剥離
1cmほどのひび割れ・内部剥離が認められました。
・バッテリーの膨張と思われるフロントパネルの浮き
フロントパネルが盛り上がっていることを確認しました。
バッテリーなどの内部パーツが膨張しているのではないかと思います。
・非純正バッテリーもしくは、Apple認定店以外でバッテリー交換がされた可能性
システム上に「バッテリーが正規品ではない可能性がある」旨のエラーが表示されています。
えぇ..
【罠:旧利用者が非純正部品に交換していた場合において、Apple正規サポートを受けられない場合でも返金・交換不可!】
「以前の利用者が非純正パーツを用いた修理を行った結果、Appleの正規サポート(修理等)を受けられなくなっても、返品交換はできないよ」とされています。
仮に、中古スマートフォン販売業者ならまだしも、携帯通信会社がそれを販売することは良くないなという印象を感じました。
なぜなら、携帯電話機という重要なインフラの大切さを一番わかっている事業者だからです。
検品の都合もわかりますが、そこは「携帯通信会社の認定中古品」の名を汚さない検品方法を検討する必要があるのでは無いのでしょうか?
【どのような対応を求めたか?】
流石に前述した状態のiPhoneを「リユース品だから仕方がないよね」と引き下がることは到底できないと思い、次のような対応を行いました。
なお、初期不良交換は商品到着日を含めた8日間となるため、商品到着後速やかに
■納品書記載の問い合わせ先に対して「初期不良交換」をお願いしました。
コールセンターの対応は、このようなことも多いのかすんなりと「本来は"機能上の不具合”がなければ交換の対象外であるが、1回は交換に応じる」という結果となりました。
なお、交換後の中古品について「WEBページにも記載の通り"機能上の不具合”がなければ返品・交換対応はできません。」と釘をさされました。
機能上の不具合とは「基本機能」及び「接続機能」に支障がある場合のことを指すと思われますので、外装上の不良(ヒビ・割れ)などは対応しませんよという意図だと思われます。
正直、気持ちの良い対応とは言えませんでしたが、交換対応をしてもらうという目的は果たせたので、とりあえず良しとしたいと思います。
【交換品について】
交換品は「交換依頼から2日」で到着しました。
交換品はここまでまとめたような不良等は確認できず、正常品でした。
どのような端末が納品されたかをまとめていきます。
■外装状態
20cm程度離れて目視しましたが、派手な傷や破損などは見受けれられませんでした。
さらに細かく見てみると、主に2箇所に外装上のダメージを確認できました。
1箇所目は画面上に2cm程度のやや深めの傷があることが確認できました。
深めとは「爪がしっかりと引っかかる程度の傷」と考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。
2箇所目はカメラレンズの外周に極小のハゲがあることが確認できました。
→こちらに関しては本当に気にならない程度の軽微な状態です。
なお、フレーム周りなどはカバー痕もなく、ほぼ無傷といえるほどの状態でした。
■交換品についてのまとめ
①使用するには全く問題のない製品でした。
②事前に商品ページで謳っていたとおり、外装上の傷は存在する製品でした。
③バッテリーを始めとする各パーツについてのエラー表示は確認できませんでした。(バッテリー最大容量:84%)
④中古スマートフォン等の販売事業者会員からなる、RMJ(一般社団法人リユースモバイルジャパン)が公開しているガイドライン(初版)をもとに、外装ランクを想定すると、「Cランク相当」の製品であると思われます。
よって、交換品は「ハズレ」ではないものの、外装状態について期待して購入した場合は「アタリ」とも言えないかなと思いました。
【ソフトバンク認定中古品ってどうなの?】
到着した商品について、外装上の著しい不良や非純正部品・機能不良について見抜く力があり、それを販売元(オンラインストア事務局等)へ相談・交渉の上、交換まで話を持っていける自信があるのであれば、「アリ」だと思います。
これらの不良等を見抜く自信が無い・交渉は苦手などがある場合は、「ガチャ」と思って購入する覚悟があれば「アリ」です。
正直、「検査済みの端末」であるにも関わらず、非純正部品が搭載されていたり、外装評価の部分がパスされる・おまけにパネル浮きがあるという、不良のオンパレードであることを考えると、検品・検査・査定の体制が不十分であると感じざる得ません。
思っていたより「良品」・「美品」・「状態が良い製品」が届いたというSNS上での発言も多くありますので、すべてが悪いというわけでは無いと思いますが、今回のケースのように、不良のオンパレードを引く可能性もあることを忘れてはなりません。
また、外装状態は個体によって異なることより、この点に期待をして購入することは決して避けたほうがよいと考えます。
→すなわち「ガチャ」です。
万一不良と思われる品が届いた場合は、「交渉」するか「諦める」かを選ぶ必要があります。
【結論】
認定中古品を購入した際は、「外装」・「基本機能ならびに非純正部品が使用されていることのエラーが出ていない」かを、商品到着後速やかにチェックする必要があります。
チェックの結果、不良や不服となる部分が見受けられた場合は、商品到着後8日以内(商品到着日も含む)に指定された箇所へ相談するなど、自己防衛が必要です。
決して、「携帯通信会社の認定中古品だから、安心」ということはないということです。
===
認定中古品についても体験談などがありましたら、ぜひコメント欄などに書き込みいただければと思います。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
認定中古品とはどんなものかと思って、検索してココのページを見つけました。最初の認定品はヤバすぎですね・・・。「ガチャ」といえる範囲を超えていると思います。私が査定士なら「ジャンク品」として判断します。参考になりました。
こんにちは。
スマ辞書ライターです。
記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。
また、記事の内容が参考になったようで嬉しく思っております。
===
X(旧Twitter)などを見ても、本当に当たり個体もあれば、傷が多い個体もあるように見受けられます。
今回は偶然にも「ジャンク」相当の品を私が当ててしまったことにより、記事化した次第です。
中古品であることには変わりないので、納品されたらまずは隅々までチェックするといったことが必要だなと思いました。
これらのことも踏まえて、オトクなスマホライフをお過ごしください。
今後ともスマ辞書をよろしくお願いいたします。